2014年、ニュース、原水禁大会、声明申し入れ、被爆69周年原水禁世界大会
被爆69周年原水禁世界大会・広島大会 ヒロシマアピール
2014年08月06日
ヒロシマアピール
「生きているうちに核兵器のない世界を」、被爆者は訴えます。
1945年8月6日午前8時15分、広島に投下された原子爆弾は「熱線」、「爆風」、「放射線」のもとその年の内に14万人もの生命を奪い去りました。そして69年が経つ今なお、被爆者やその後世代の心と健康を蝕み続け苦しめ続けています。
来年2015年には核不拡散条約(NPT)再検討会議、原爆投下70年を迎えます。私たちはここヒロシマの地に集まり、核廃絶・脱原発の流れを大きく前進させるための誓いを新たにしました。
世界には未だ約17000発の核兵器が存在しています。しかし一方で国際赤十字の核兵器の非人道性声明をきっかけに、核兵器禁止条約を求める動きに数多くの国が呼応し、条約成立のアプローチを検討する状況も生まれてきました。集会の参加者全体で核廃絶への声を広げていきましょう。
今大会では日本の原子力政策が、核拡散に結びついていることを明らかにしました。プルトニウムの大量保有は、アジアの周辺諸国に脅威を与え、東北アジア非核地帯化の実現に大きな障害になっています。核兵器廃絶と脱原発は結びついています。プルトニウムをさらに作りだす日本の核然料サイクルの輪を断ち切りましょう。
東日本大震災による福島第一原発の事故から3年がたちますが、今なお13万人とも言われる多くの人々の故郷を奪いつづけています。また、原発事故の原因も責任の所在も明らかにされていません。原発の安全神話が誤りであったことが明らかになったにもかかわらず、去る7月16日原子力規制員会は九州電力川内原発に対して新規制基準に適合するとした審査報告書案を発表しました。川内原発の再稼働は絶対に認めることはできません。国民の多くは原発再稼働に反対をしています。私たちは核の「平和利用」というまやかしに騙されることなく全ての原発の廃炉を求めさらに運動を強化します。
安倍首相は反対の声を無視し、憲法解釈の勝手な変更による憲法違反の集団的自衛権の行使を閣議決定しました。被爆地ヒロシマで戦争を知る私たちは、憲法9条を守り、その理念の実現に向けて核兵器も戦争も否定し、世界の平和に貢献することが求められています。
あの暑い69年前の夏、広島・長崎の核兵器による生き地獄を経験した私たちは、フクシマでの原発事故も経験しました。1981年ヒロシマを訪れたローマ法王は「ヒロシマを考えることは、核戦争を拒否することです。ヒロシマを考えることは、平和に対して責任を取ることです」と訴えました。核時代に生きて来た私たちに、ヒロシマは、人類が生き残るために核兵器を廃絶するしかないことを教えています。フクシマは全世界から原発をなくす必要性を教えています。「核絶対否定・核と人類は共存できない」ことを強く訴え、核も戦争もない平和な21世紀を子どもたちに贈るとりくみを全力で進めます。
○すべての核兵器をなくし、核と戦争のない21世紀をつくろう!
○NPT(核不拡散条約)再検討会議で、具体的行動計画の策定をめざそう!
○核兵器禁止条約を実現しよう!
○東北アジアの非核兵器地帯条約を実現しよう!
○フクシマを繰り返すことなく、全ての原発の再稼働に反対し廃炉をめざそう!
○原発の輸出を止めよう!
○原発事故の被災者と被曝労働者の健康と命と生活の保障を政府に強く求めよう!
○国是とした非核三原則を守ろう!
○平和憲法を守り、集団的自衛権の行使容認に反対しよう!
○ヒバクシャ援護施策の強化ですべてのヒバクシャ支援を実現しよう!
ノー モア ヒロシマ、ノー モア ナガサキ、ノーモア フクシマ、ノー モア ヒバクシャ
2014年8月6日
被爆69周年原水爆禁止世界大会・広島大会