大雪の中、’14もんじゅを廃炉へ!全国集会が開催される
2014年12月06日
2014年12月6日に第19回目を迎えた「もんじゅを廃炉に!全国集会」が、敦賀市内で開催された。
当日は、早朝より雪が降りしきり午前7時過ぎには20㎝ぐらいに達していた。
その雪は、止む間もなく一日中降りしきったのだった。
主催団体としては、もんじゅのゲート前から白木海岸への降り口が、急こう配となっていることから車の出入りに危険が生じると考え、白木海岸での集会をプラザ万象に移しての集会となった。
そのことにより、原子力開発研究機構への申入れは、12月12日にもんじゅで行うことになった。
実は、「機構への申入れは、いつするのだ。」と機構やマスコミ、警察迄もから問われていたのだ。
たった4人での申入れだったが、いつものもんじゅのゲート前に行くと面喰ってしまった。
あの頑丈な鉄柵が全くないのだ。
腰よりも低い左右に開く門扉だけだった。
そういうことだったのです。
私たちのためにだけ、相当の金額をかけて頑丈な鉄柵を作っていたのでした。
さて、話は元に戻して、例年のように森永さんの司会で集会は、開始された。
敦賀地区平和センター事務局長である松永さんは、福井県環境安全管理協議会の委員として活躍している。
もんじゅにおいて監視カメラの3分の1が故障していたことについて、松永さんを始め多くの委員から厳しい指摘がされたことが報告された。
会場の中は、全国から駆けつけた仲間の熱気が伝わってくるようだ。
午後からは、久しぶりに小林圭二先生がもんじゅの問題点を指摘されたが、「もんじゅは大変難しい炉であるため、屋上屋を重ねるように沢山の検査機器があるため、その検査は容易ではない。そんな原子炉を造らない方が良い。」と指摘されたことが、耳に残る。鹿児島県から山崎さんが、どんな状況になっても力を増して闘われ続けている川内原発を巡る闘いについて報告された。
福井の地でいま起きている高浜原発の再稼働をめぐる闘いも鹿児島のように闘い続けたいと決意を固めたのだった。福島県の地脇さんから収束を迎えない福島原発事故や東京電力などに対しての裁判闘争に関わることが報告をされ、会場から憤慨する声や頑張ろうとの声が聞こえるようだった。
今年の全国集会は、もんじゅと全ての原発の再稼働を許さないとの目的で開催されたものだった。
そのことから、前段の自治体申し入れは、今回初めてもんじゅの廃炉を求めるものと高浜原発の再稼働を認めないでほしいとの2種類の申し入れ書として自治体に手渡された。
福井県では、14機の原発から30㎞圏内にある知事と12自治体首長、京都府では、府知事と2市長、滋賀県では、知事と2市長への申入れとなった。
申し入れ自治体が13カ所ある福井県では、11月26日と27日、12月5日に行われた。
新聞記者のフラッシュがたかれ、テレビ局のカメラがまわるなか申し入れ書が福井県の担当者に渡され、申し入れが行われる。
13カ所回ると少し疲れがたまるが、自治体ごとの対応が違うところもあり、気を抜けない。
多くの自治体では、「国が進めていることだから・・・」と言われる。
敦賀市でも同じことを言われたので、同席した申入れ者から「国の政策だから敦賀市民に死んでくれと言うのか。」と詰め寄る場面もあった。
また避難計画で、30㎞ぎりぎりにある自治体に、5㎞圏の住民が避難し、順々に避難して一番最後まで市民を放置するのかとの問いに、「私のところは、そのようなことにならないように、別途考慮中です。」とか「5㎞で区切ることは出来ないので、町全体を5㎞圏内の扱いが出来るように考えている。」などとの声も返ってきた。
ある自治体の若い課長が、「私は、原発に反対です。これまで積み上げてきた町づくりが一瞬でなくなってしまうからです。」との声も聞けたのだ。
また、高速道路を使って避難させるという自治体もあったが、申し入れ者から「地震の震度が5以上になると自動的に高速道路が閉鎖されますよ。」と言うと担当者同士が顔を見合わせ「ギョッ」としていたように見えた。
多分知らなかったのだと思う。
いずれにしても30㎞圏内に入る自治体は、住民避難に大変苦慮しているとともに、真剣に取り組んでいることも分かった申入れ行動だった。
今年のもんじゅ全国集会は大雪に悩まされたが、そんな中でも600名を超す仲間が敦賀に結集し、とてつもなく危険な原発「もんじゅ」の運転は許さないとの決意がみなぎった集会だった。
同時に、あらゆる原発の再稼働も許さないとして30㎞圏内全ての自治体への行動は、新たな運動の展開が見え始めた集会だったともいえる。
もんじゅの運転を許すな!
もんじゅを廃炉に!
すべての原発の再稼働、阻止!
の声が会場全体を揺るがすように響き渡り、参加した皆で決意を固めあった集会だった。
12月12日10時よりの開発研究機構への申入れ