原水禁大会声明申し入れ被爆70周年原水禁世界大会

被爆70周年原水禁世界大会・広島大会/ヒロシマアピール

2015年08月06日

   訴えます、「核と人類は共存できない」 無くそう核兵器、めざそう脱原発の安心社会を

   1945年8月6日午前8時15分、広島に投下された原子爆弾は「熱線]、「爆風」、「放射線」のもと、その年の内に14万人もの生命を奪い去りました.あの日から70年、「核戦争起こすな、核兵器なくせ」「ふたたび被爆者をつくるな」「ヒロシマ・ナガサキを世界のどこにも繰り返えさせるな」と、被爆者は声の出るかぎりに訴え続けてきました。しかし被爆者は高齢化し、残された時間で、戦争、被爆を知らない世代との連携によって体験の継承、核廃絶に向けた運動を継続していくことが求められています。私たちは、被爆者たちが訴え続けているその声を「継承」していかなければなりません。

   世界には、未だ約15,800発の核弾頭が存在しています。今年4~5月に開催された核不拡散条約(NPT)再検討会議は、「核兵器の非人道性」が訴えられ、早期の「核兵器禁止条約」成立に関して議論がなされましたが、核兵器保有国の政治的な思惑によって合意文書すら採択に至らず会議の形骸化が懸念されます。日本政府に、唯一の戦争被爆国として核保有国と非核保有国の間に立って、核兵器廃絶へ向けた議論をリードしていく責任を認識させなければなりません。

   安倍政権が進める原子力政策では、福島原発事故の反省もなく、国民世論の6割以上が脱原発を求めているにもかかわらず、原発推進政策を打ち出し、強行に進めています。また、破綻している核燃料サイクル計画に固執し、大量のプルトニウムを保有しています。プルトニウムは、核兵器の原材料となることから周辺諸国に脅威を与え、東北アジア非核地帯化の実現に大きな障害になっています。プルトニウム利用政策は、核兵器問題と結びついており、東北アジアの平和と安定に向け即座に止めさせましょう。

   原子力規制員会の「新規制基準」により川内、高浜、伊方原発を審査合格として原発再稼働を強硬に推し進めています。一方で、高浜原発は、福井地裁から新基準に適合しても「安全性は確保できない」として再稼働の差し止めを認め、審査適合は安全ということではないことが明らかになりました。私たちは、あらゆる「まやかし」に騙されることなく全ての原発の廃炉を求め、さらに運動を強化しましょう。
   東日本大震災による福島第一原発の事故から4年が経過しますが、現在も11万人を超える福島県民が未だに避難生活を余儀なくされ、長期に渡る避難生活は、暮らしや健康、就労等多くの不安と負担を与え続けています、しかし、自民党は、避難者への慰謝料や商工業者への損害賠償を終了させようとしており、全てをなかったものにしようとしています。国の責任「国家補償」の精神に基づく健康と生活の保障を求めていく取り組みを強化しましょう。

   安倍政権は、違憲の安全保障関連法制を国会での数の力で成立させ、戦争ができる国にしようとしています。現在、国会前抗議行動とともに全国から抗議の声が上がり日増しにその声は強くなっています。戦争により何が起こったのか、被爆地ヒロシマで体験した私たちは、9条を守り憲法を守り一切の戦争を否定し、二度と悲劇が繰り返されないよう訴え行動していきましょう。

   これまで原水禁を結成し50年にわたり、一貫して「核と人類は共存できない」、「核絶対否定」を訴え続け、核のない社会・世界をめざして取り組んできました。現在、暴走し続ける安倍政権の戦争への道、原発再稼働への道に対抗していくことが喫緊の課題であり、将来ある子どもたちに核も戦争もない平和な社会を届ける取り組みを全力で進めます。

○すべての核兵器をなくし、核と戦争のない21世紀をつくろう!
○核兵器禁止条約を実現しよう!
○東北アジアの非核兵器地帯条約を実現しよう!
○フクシマを繰り返すことなく、全ての原発の再稼働に反対し脱原発社会をめざそう!
○原発の輸出を止めよう!
○原発事故の被災者と被曝労働者の健康と命と生活の保障を政府に強く求めよう!
○非核三原則の法制化を実現しよう!
○平和憲法を守り、憲法違反の安全保障関連法案の廃案をめざそう!
○ヒバクシャ援護施策の強化ですべてのヒバクシャ支援を実現しよう!
   ノーモアヒロシマ、ノーモアナガサキ、ノーモア フクシマ、ノーモアヒバクシャ
            2015年8月6日
                                                被爆70周年原水爆禁止世界大会・広島大会

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